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AIの知財活動:ベンチャーからの特許出願、大企業のAI関連出願の状況など

  • 2017年9月24日
  • 読了時間: 3分

更新日:2021年6月10日

大企業での豊富な資金力を活用した研究開発活動を永年やった経験では、特許を書くことがある程度空気、とかDisciplineの一部でした。 大企業のときは出願活動を時には怠り(汗)、時にはかなり集中して出願したこともあります。それが今2ndステージでは、自然に身についていたことに気が付きました。 自分の能力の引き出しの一つになっていました。 無い無いと言われて絞られてきていても、やはり大企業のベースには豊富な資金力があり、 思いついた特許を無理やり一週間以内に出願、登録したり、外国出願もかなり自由にできてきました。 ところが、人生の2ndステージに入り、 ベンチャーや中小企業と一緒のプロジェクトやコンサルティングを始めてみると、 大概のベンチャーさんは特許を書かれた経験をあまりお持ちでないことがわかりました。 逆に、知財戦略がしっかりしているベンチャーさんもいらっしゃり、特許マップまで書かれてキーとなる特許を押さえていらっしゃるベンチャー企業は、その業界でも存在感があります。知財戦略は今後のベンチャーの発展の上でもキーであると思っています。 弊社では、以上の背景から、一緒にプロジェクトを組んでいるクライアント様と、新規のアイデアが出てきたと、私が思ったときには、「それ特許にしましょう!」と申し上げることにしています。 その結果、起業して短い間ではありますが、幾つか特許出願を実際に行い、登録できたケースも出始めております。 特許出願活動は、日常のR&D活動の中に取り込まないとなかなか定着しません。 また、弁理士にお願いすると一件あたり30万円、維持に10万円以上はかかりますから、ベンチャー会社のキャッシュフローの中の何%までを特許出願活動に振り分けることができるか、冷静にCFOと検討しなければなりません。 ベンチャーはここが一番大企業と違いますね。 肝となる特許は果敢に優先度をつけて出願する、技術とファイナンスの一体化戦略が不可欠となっています。 翻って、大企業のAI関連の特許出願状況はどうでしょうか? ここのひとつの統計結果があります。 平成26年の特許庁のAI関連特許の世界出願状況レポートです。 https://www.jpo.go.jp/shiryou/pdf/gidou-houkoku/26_21.pdf これによると、日本勢では、Sony、富士通、NEC、NTT等は人工知能関連特許では世界の中でも存在感がありますが、他の大企業はほとんど存在感がありません。 26年ですと今から2年前ですので、状況は少しは変わってきているとは思うのですが、 日本が得意なIoT系(装置関連の人工知能特許)が日本勢からあまり出ていないのが気になります。 逆に中国の大学からの出願が多くでていることに目が行きます。 ここに日本の大学が出てくることは全くなく、日本の大学は、特許出願戦略あるいは、出願のための予算獲得などの努力を今後かなり集中していかないと、5年10年では、ほとんど追いつくことができないレベルになってしまうと、残念ながら予測しました。 日本の大学は特許出願戦略をしっかりすることが大事と思います。 本ブログに対するお問い合わせ、知財分析、AI知財の集中出願戦略の立案と実施のやり方などお気楽に お問合せページからご連絡いただければ幸いです。 以上、文責 宮﨑

 
 
 
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